猫は表情豊か
表情筋が発達していて人間のように表情の豊かな動物は少なく、サル類のほかは犬類と猫類だけです。
他の生物は、ごくわずかの表情しかありません。
犬の顔は、鼻・口周り・頬・おでこなど、かなり人間に近い数の表情筋があることが確認されています。
それに比べると猫の表情筋はかなり少ないものの、多少の表情は作ることが可能です。
猫と表情筋
表情は、群れで生活する動物が相手に気持ちを伝えるために発達したものなので、サルや犬のように群れで生活する動物は、表情が豊かなのです。
野生のニホンザルは20~100頭の群れを作っており、特に怒りや恐怖を表情で分かりやすく表します。
犬は、野生だと10数頭の群れを作っていて、サルほど表情は豊かではないものの、鳴き声や全身の姿勢でも気持ちを伝えます。
猫は、基本的に単独行動なのですが、野良猫たちが時々猫の集会を開いていることからある程度社交性はあり、その時に表情が役立つようです。
猫の集会では、お互いに一定の距離を保っており、近づきすぎて威嚇されるなど主に警戒心を表す表情が使われます。
人間に対しては、瞳孔の大きさや耳の動き、ヒゲの向き、しっぽの動きなどでも感情を伝えてくるので、猫の顔だけでなく全身を見ると感情を読み取れる場合もあるでしょう。
遊んでほしい時にはしゃぐような姿を見せるなど、表情に乏しい分、表現力は豊かと言えそうです。